サーキット走行に挑戦してみたいと思ったとき、まず何をすればいいのでしょうか?普段の街乗りとは異なる体験であり、特別な準備や心構えが必要になります。本記事では、サーキットを安全かつ楽しく走行するために必要な基礎知識や装備、準備すべきことを解説します。
サーキット走行の魅力
サーキットで走行することは、バイクの性能をフルに引き出しながら、限界に挑戦できる貴重な機会です。一般道では味わえない爽快感や達成感が得られるだけでなく、運転技術の向上にもつながります。
また、サーキット走行は安全性を考慮した環境で行われるため、一般道に比べて危険が少ないといえます。信号や対向車、歩行者が存在しないクローズドコースでは、自分のペースで安心して走ることが可能です。
サーキットを走るための基本ステップ
サーキット走行を始めるには、以下のステップを押さえることが重要です。
1. サーキット走行の方法を選ぶ
サーキットを走る方法としては、大きく以下の二つが挙げられます。
- 走行会への参加
走行会は、サーキットを貸し切って行われるイベントで、主催者が許可すれば誰でも参加可能です。特別な資格が必要ない場合が多く、初心者でも比較的気軽に参加できるのが特徴です。 - スポーツ走行枠への参加
サーキットが提供するスポーツ走行枠に参加する方法です。この場合、多くのサーキットで独自のライセンス取得が求められます。ライセンス取得には講習会や基礎的な走行経験が必要な場合があり、ややハードルが高くなります。
2. 必要なライディングギアを準備する
サーキット走行では、一般道でのライディングとは異なり、安全性を重視した装備が求められます。以下は必須または推奨される装備品です。
ヘルメット
安全性の高いフルフェイスヘルメットが推奨されます。転倒時の衝撃から頭部を守ることが目的であり、MFJ公認の製品など、安全基準を満たしたものを選びましょう。
プロテクター
胸部を守るチェストプロテクターや、脊椎を保護するバックプロテクターの装着が必要です。これらのプロテクターは、ライダーの身体を衝撃から守るための重要なアイテムです。
レーシングスーツ
ワンピースタイプのレーシングスーツが理想的ですが、参加する走行会によってはツーピースタイプが認められることもあります。レンタル可能なイベントも多いため、初めての方でも安心です。
グローブとブーツ
レーシング用のグローブとブーツを使用しましょう。これらは転倒時に手や足を保護するためのものです。特にブーツは、足首からスネまでしっかり守れるロングタイプを選ぶことが大切です。
エアバッグシステム(任意)
最近では、着用型のエアバッグシステムも普及してきました。これを装備することで、転倒時の安全性をさらに高めることができます。
サーキットでの基本ルールとマナー
ブリーフィングへの参加
走行会やスポーツ走行では、開始前に必ずブリーフィングが行われます。ここでは、サーキット特有のルールやマナー、注意事項が説明されます。参加者に義務付けられている場合が多いため、必ず時間に間に合うようにしましょう。
コースイン・コースアウト
サーキット走行では、コースイン(コースへの進入)やコースアウト(コースからの退出)のタイミングと方法をしっかり把握する必要があります。これらはサーキットごとに異なる場合があるため、ブリーフィング時に確認しておきましょう。
転倒時の対処法
万が一転倒した場合、バイクから離れて安全な場所に避難することが最優先です。後続車に自分の存在を知らせるためにも、無理な行動は避けましょう。バイクの回収や片付けは、サーキットスタッフに任せるのが基本です。
フラッグの意味を理解する
サーキットでは、フラッグによってコース状況が伝えられます。以下は代表的なフラッグの意味です。
- イエローフラッグ:前方に危険があるため、追い越し禁止。
- グリーンフラッグ:危険が解消され、通常走行に戻る合図。
- チェッカーフラッグ:走行終了を知らせる合図。
- レッドフラッグ:走行中断を意味し、速やかにピットインする必要がある。
サーキット走行に向けたバイクの準備
バイクの整備
サーキット走行を安全に行うためには、事前の整備が欠かせません。特に以下のポイントを確認しておきましょう。
- タイヤ:溝の深さや空気圧をチェック。ひび割れや摩耗がないか確認する。
- チェーン:適切な張り具合か、錆びていないかを確認する。
- オイル:交換時期を確認し、漏れがないことを確認する。
- ブレーキ:パッドの残量やフルードの状態をチェックする。
保安部品の処理
ライトやウインカー、ミラーなどの保安部品は、転倒時の破損や飛散を防ぐため、テープで保護するか、取り外す必要がある場合があります。これも走行会の規定によるため、事前に確認しておきましょう。
必要な工具とスペアパーツ
走行中に破損する可能性があるレバーやミラーなどのパーツを用意しておくと安心です。また、タイヤの空気圧を調整するための空気圧計や、簡単な修理ができる工具セットも持参すると良いでしょう。
初めてのサーキット走行を楽しむコツ
- ゆっくりペースで慣れる
初めてのサーキットでは、無理に速く走ろうとせず、自分のペースで走ることを心がけましょう。 - 経験者にアドバイスをもらう
先輩ライダーやインストラクターからアドバイスを受けることで、走行技術が向上します。 - リラックスして楽しむ
緊張せず、サーキット走行の非日常感を楽しむことが、成功の鍵です。
サーキット走行は特別な技術が必要と感じるかもしれませんが、基本的な準備とルールを守れば、誰でも楽しむことができます。安全に配慮しつつ、非日常の体験を満喫してください!





